「モルモットを飼いたいけど、どの品種を選べばいいか分からない」とお悩みではありませんか?数ある品種の中でも、イングリッシュモルモットは初心者に最もおすすめの品種として知られています。短毛で手入れが簡単なうえ、穏やかな性格で人に懐きやすく、初めてのペットとしても安心です。この記事では、イングリッシュモルモットの特徴・性格・飼い方から価格相場まで、初心者が知りたい情報を網羅的に解説します。
イングリッシュモルモットとは?基本情報と特徴まとめ

イングリッシュモルモットは、モルモットの中でも最も歴史が古く、世界中で広く飼育されているスタンダードな品種です。
「モルモットといえばこの姿」と思い浮かべるような丸みのある体型と短くなめらかな毛が特徴で、ペットショップでも最もよく見かける品種の一つです。
飼育のしやすさと愛らしい外見から、初心者からベテランまで幅広い層に愛されています。
定義と別名(ショートヘアモルモット)
イングリッシュモルモット(English Guinea Pig)は、ショートヘアモルモットとも呼ばれるモルモットの基本品種です。
正式な学名はCavia porcellusで、テンジクネズミ科テンジクネズミ属に分類されます。
「イングリッシュ」という名称はイギリスで品種改良・標準化が進んだことに由来し、「ショートヘア」という別名は短い被毛の特徴をそのまま表しています。
ペットショップでは単に「モルモット」と表記されていることも多く、特定の品種名が示されていない場合はイングリッシュモルモットであるケースがほとんどです。
アメリカのAmerican Cavy Breeders Association(ACBA)や、イギリスのThe British Cavy Councilなど、国際的な品評会でも最も歴史ある公認品種として登録されています。
寿命・体重・体長の基本データ
イングリッシュモルモットの基本データを以下に示します。
- 寿命:平均5〜8年(適切な飼育環境では10年以上生きる個体もいます)
- 体重:成体で約700g〜1,200g(オスは1,000g前後、メスはやや小柄で700〜900g程度)
- 体長:成体で約25〜30cm
- 成熟期:生後約4〜6ヶ月で性成熟
- 妊娠期間:約59〜72日(モルモット類は妊娠期間が比較的長い)
生後3ヶ月頃までに急速に成長し、約6ヶ月でほぼ成体サイズに達します。
体重が500g以下になると低体重のサイン、逆に1,300gを超えると肥満の可能性があるため、定期的な体重測定が健康管理の基本です。
名前の由来と歴史的背景
モルモットの祖先は南米アンデス地方に生息する野生のテンジクネズミ(Cavia tschudii)です。
古代インカ文明の時代から家畜化され、食用・薬用・宗教的儀式などに用いられてきた長い歴史があります。
16世紀にスペインの探検家によってヨーロッパへ持ち込まれると、その愛らしい外見から王侯貴族の間でペットとして人気を集めました。
「イングリッシュモルモット」という名称は、19世紀のイギリスでショーアニマルとして品種の標準化が進んだことに由来します。
イギリスの愛好家たちが外見的な特徴を統一し、品評会向けに改良を重ねた結果、現在のイングリッシュモルモットの標準的な姿が確立されました。
日本には江戸時代末期(1843年・天保14年)に伝わり、「天竺鼠(てんじくねずみ)」とも呼ばれていました。現在では「モルモット」という名称が定着しています。
イングリッシュモルモットの外見的特徴

イングリッシュモルモットの外見は、他の品種と比べてシンプルながらも非常に整った美しさがあります。
全体的に丸みを帯びたフォルムと光沢のある短毛が特徴で、見た目の可愛らしさはもちろん、手入れのしやすさにもつながっています。
毛質・毛並みの特徴(短毛・直毛・光沢)
イングリッシュモルモットの毛は短く(長さ約1〜3cm)、まっすぐで滑らかなのが最大の特徴です。
被毛には適度な光沢があり、健康な個体はつやつやとした美しい毛並みをしています。
毛の生え方は体全体に均一で、アビシニアンモルモットのような「ロゼット」(毛が渦巻き状に生えているパターン)は持ちません。
毛が短いため抜け毛は他の品種に比べて目立ちにくく、部屋が毛だらけになる心配も少ない点が飼い主に喜ばれています。
換毛期(春・秋)には多少抜け毛が増えますが、それでも長毛品種と比べると格段に少なく、管理が容易です。
毛色のバリエーション(単色・バイカラー・トリカラー)
イングリッシュモルモットの毛色は非常に豊富で、大きく以下の3つのカテゴリに分類されます。
- 単色(ソリッド):ホワイト、ブラック、クリーム、チョコレート、ベージュ、ゴールドなど。1色のみで構成されるシンプルな美しさ。
- バイカラー(二色):ホワイト+ブラック、ホワイト+オレンジなど2色の組み合わせ。ダッチ(白と別色が半々)などのパターンも含まれます。
- トリカラー(三色):ホワイト・ブラック・オレンジの3色が組み合わさったパターン。品評会では非常に高く評価されます。
その他にもアゴーチ(野生色に近いグレーがかった茶色)、ローン(2色が混じり合ったような見た目)、ダルメシアン柄など多彩なパターンが存在します。
毛色や柄は個体によって異なるため、自分好みの色を選べるのもイングリッシュモルモットの楽しみの一つです。
体型・サイズ感と成長の目安
イングリッシュモルモットの体型はずんぐりとした丸みのあるシルエットが特徴で、首がほとんど見えないほど頭から胴体にかけてなだらかにつながっています。
四肢は短く、尾は退化していてほぼ見当たりません。耳はやや垂れ下がり気味で丸く、大きな瞳が愛くるしい印象を与えます。
成長の目安は以下の通りです。
- 生後1ヶ月:体重約200〜300g、手のひらに収まるサイズ
- 生後3ヶ月:体重約400〜600g、急速に成長する時期
- 生後6ヶ月:体重約700〜1,000g、ほぼ成体サイズに到達
- 成体(1歳以上):体重700〜1,200g、体長25〜30cm
成長期は特に栄養バランスが重要で、良質な牧草と適切なペレットを十分に与えることが健全な発育につながります。
イングリッシュモルモットの性格・気質

ペットを選ぶうえで性格は非常に重要なポイントです。
イングリッシュモルモットは穏やかで扱いやすい性格として広く知られており、その気質は初心者にとって大きな安心材料となります。
おとなしく穏やかな性格の傾向
イングリッシュモルモットは全品種の中でも特に温和で穏やかな気質を持つことで知られています。
攻撃性が低く、驚いても激しく暴れたり噛みついたりすることはほとんどありません。
縄張り意識もさほど強くなく、同じケージで複数頭を飼育する多頭飼いにも比較的向いています。
ただし個体差はあるため、幼少期からのハンドリング(手に慣らすこと)が穏やかな性格の維持に重要な役割を果たします。
臆病な面もあり、急な大きな音や見知らぬ環境には最初は怖がることがありますが、慣れてくると表情豊かに振る舞うようになります。
人懐っこさと飼い主への慣れやすさ
イングリッシュモルモットは人間に慣れやすく、飼い主の声や匂いを覚えるとすぐに近づいてくるようになります。
一般的に、迎えてから1〜2週間ほどで飼い主の存在に慣れ始め、1ヶ月程度で手からエサを食べたり、抱っこに応じるようになる個体も多いです。
懐かせるためのポイントは次の通りです。
- 最初の1週間は無理に触らず、声をかけながら環境に慣れさせる
- 手のひらにエサ(野菜や牧草)を乗せて自分から近づかせる
- 少しずつ触れ合いの時間を延ばし、毎日スキンシップを図る
- 抱き上げるときはお腹を支え、安定した姿勢で保持する
幼齢期(生後2〜3ヶ月)から迎えると特に懐きやすく、飼い主との強い絆を築きやすいとされています。
鳴き声の種類と感情表現
モルモットは意外にも豊富な鳴き声を持ち、感情表現が豊かな動物です。
主な鳴き声とその意味は以下の通りです。
- 「ウィーウィー」「ピーピー」:嬉しいとき・おねだりするとき。エサの時間や飼い主が近づくときによく聞かれます。
- 「クークー」「グルグル」:満足・リラックスしているとき。なでてもらって気持ちよいときに出ます。
- 「キーキー」:痛いとき・驚いたとき・不快なとき。急に触ると出ることがあります。
- 「カチカチ」(歯をならす音):警戒・威嚇のサイン。近づきすぎると出ることがあります。
- 「プルプル」(体を震わせる):興奮・不安・寒さのサインの場合があります。
基本的に犬や猫ほどうるさくはなく、集合住宅でも比較的飼いやすい動物です。
ただしエサの時間前などに「ウィーウィー」と大きく鳴くことがあるため、騒音が気になる場合は時間を一定に保つと鳴き声が落ち着きます。
イングリッシュモルモットと他品種の違い【比較表付き】

モルモットにはイングリッシュ以外にも多くの品種が存在します。
それぞれの特徴を比較することで、自分のライフスタイルに合った品種選びができます。
アビシニアンモルモットとの違い
アビシニアンモルモット(Abyssinian Guinea Pig)は、体中に「ロゼット」と呼ばれる毛の渦巻きが複数あるのが最大の特徴です。
毛の長さ自体はイングリッシュと同程度ですが、ロゼットが多いほど品評会での評価が高く、理想は8〜10個とされています。
性格的にはイングリッシュよりもやや活発でやんちゃな傾向があり、好奇心旺盛な面が強いです。
毛並みが乱れやすいため、イングリッシュと比べてブラッシングや毛の管理に若干手間がかかります。
見た目のユニークさを楽しみたい方や、少し活動的なモルモットを好む方にはアビシニアンが向いているでしょう。
シェルティモルモットとの違い
シェルティモルモット(Sheltie Guinea Pig)は、後方に流れるような長い被毛が特徴の長毛品種です。
毛の長さは成体で10〜15cm以上に達することもあり、その優雅な見た目は非常に人気があります。
しかしその美しさを維持するには毎日のブラッシングが欠かせず、毛のもつれや汚れを防ぐために相当な手間がかかります。
また長い毛が床材や排泄物で汚れやすく、定期的なシャンプーが必要な場合もあります。
グルーミングを楽しめる方や、見た目の美しさを重視する方にはシェルティが向いていますが、初心者には管理の手間から敷居が高い品種です。
テディモルモットとの違い
テディモルモット(Teddy Guinea Pig)は、ふわふわとした縮れた短毛が特徴の品種です。
その名の通りぬいぐるみのようなもこもこした見た目が大きな魅力で、近年日本でも人気が高まっています。
毛質が密でやや硬めのため、汚れが毛の中に入り込みやすく、定期的なブラッシングや清潔管理が必要です。
性格はイングリッシュと同様に温和で扱いやすい傾向がありますが、品種として歴史が比較的新しいため、個体差が出やすい面もあります。
ぬいぐるみのような外見を好む方にはテディが魅力的ですが、毛の管理面ではイングリッシュの方が簡単です。
4品種の特徴比較表
| 品種名 | 毛の長さ | 毛の特徴 | 手入れの手間 | 性格 | 初心者向き |
|---|---|---|---|---|---|
| イングリッシュ | 短毛(1〜3cm) | 直毛・光沢あり | 少ない(◎) | 穏やか・温和 | ◎ |
| アビシニアン | 短〜中毛 | ロゼット(渦巻き) | やや多い(○) | 活発・好奇心旺盛 | ○ |
| シェルティ | 長毛(10cm〜) | 後方に流れる直毛 | 多い(△) | 穏やか | △ |
| テディ | 短毛(密) | 縮れ毛・ふわふわ | やや多い(○) | 温和 | ○ |
初心者には手入れが最も簡単で性格も穏やかなイングリッシュモルモットが最も適しています。
イングリッシュモルモットが初心者におすすめな3つの理由

「初めてモルモットを飼うならイングリッシュ」と多くの専門家が推薦する理由は明確です。
以下の3つのポイントが初心者にとって特に大きな魅力となっています。
短毛でお手入れが簡単
イングリッシュモルモットの被毛は短く滑らかなため、週に1〜2回のブラッシングで十分な手入れが整います。
長毛品種であるシェルティやペルービアン(ペルー産長毛種)が毎日のブラッシングを必要とするのに対し、イングリッシュは数分程度のケアで清潔を保てます。
毛が短いため毛に食べ物カスや排泄物が絡まりにくく、定期的なシャンプーも必要な場面は少ないです。
また抜け毛も比較的少なく、部屋の中で飼育する場合もお掃除の負担が軽いのがありがたい点です。
忙しい方や、日常的な動物の手入れに慣れていない初心者でも無理なく継続できるのが最大の強みです。
穏やかな性格で懐きやすい
前述の通り、イングリッシュモルモットは温和で攻撃性が低く、人に慣れやすい性格を持っています。
初心者が最も不安に思う「噛まれる」「暴れる」というリスクが低く、子どものいる家庭でも安心して飼育できます。
スキンシップを積み重ねることで飼い主との信頼関係が育まれ、膝の上でくつろいだり、名前を呼ぶと振り向いたりするようになる個体も多いです。
「動物に懐かれた経験がない」「どう接していいか分からない」という方でも、イングリッシュモルモットは自然に触れ合いの喜びを感じさせてくれる品種です。
丈夫で体調管理がしやすい
イングリッシュモルモットは品種改良の歴史が長いこともあり、モルモットの中でも比較的丈夫な体質を持つとされています。
適切な飼育環境(温度・湿度・食事)を整えれば、大きな病気にかかるリスクを抑えることができます。
短毛のため皮膚の状態や体の異常が目で確認しやすく、早期発見・早期対応がしやすいのも初心者に優しいポイントです。
ただし、モルモットはビタミンCを体内で合成できないため、食事からの摂取が必須です。この点を押さえるだけで健康維持の大部分をカバーできます。
イングリッシュモルモットの飼い方【基本ガイド】

初めてモルモットを迎える方のために、飼育に必要な基本的な知識と準備をまとめました。
正しい環境と食事を整えることで、モルモットが健やかに長生きできる土台を作ることができます。
飼育環境の整え方(ケージ・温度・床材)
【ケージ】
1頭飼育の場合、最低でも幅60cm×奥行き45cm以上のケージが必要です。2頭以上飼育する場合は幅90cm以上を推奨します。
ケージは上部が開くタイプか大きな扉があるものを選ぶと、毎日のお世話がしやすくなります。
【温度・湿度】
モルモットは寒暑に弱い動物です。適正温度は18〜24℃、湿度は40〜60%を目安に管理してください。
夏は28℃を超えないようにエアコンで管理し、冬は15℃を下回らないようにヒーターや保温グッズを活用しましょう。
【床材】
床材は紙製ペレット・牧草・布製フリースマットなどが一般的です。
モルモットは素足の関節が弱いため、金属製のすのこや滑りやすい床面は避けてください。毎日の糞の除去と週1〜2回の床材全交換が衛生管理の基本です。
食事の基本(牧草・ペレット・野菜・ビタミンC)
モルモットの食事で最も大切なのは食事の約70〜80%を牧草(主にチモシー一番刈り)で構成することです。
牧草は常に食べ放題にしておき、消化器官を健康に保つとともに歯の摩耗(不正咬合の予防)にも役立てます。
各食材の目安量は以下の通りです。
- 牧草(チモシー):常に食べ放題で提供。繊維質が豊富で腸の動きを助けます。
- ペレット:1日あたり体重の約3〜5%(例:体重1kgなら約30〜50g)。モルモット専用のビタミンC強化ペレットが望ましい。
- 野菜・葉物:1日1〜2種類少量。パプリカ・レタス・小松菜・ブロッコリーなどビタミンCを含む野菜が特におすすめ。
- ビタミンC:1日あたり10〜30mg必要。食事から補えない場合は飲み水に液状ビタミンCを添加。
与えてはいけない食材として、ネギ・タマネギ・チョコレート・アボカド・じゃがいもの芽などが挙げられます。
新鮮な水は毎日交換し、給水ボトルを使用することで衛生的に管理しましょう。
日々のお手入れ(ブラッシング・爪切り・健康チェック)
【ブラッシング】
イングリッシュモルモットは週に1〜2回のブラッシングで十分です。柔らかいブラシや専用グルーミンググローブを使って体全体を優しくブラッシングしましょう。
ブラッシングはスキンシップの時間にもなるため、モルモットとの信頼関係づくりにも一役買います。
【爪切り】
爪は月に1回程度のペースで切る必要があります。伸びすぎると床材に引っかかって怪我の原因になります。
小動物用の爪切りを使用し、爪の根元にある血管(ピンク色に見える部分)を切らないように注意してください。不安な場合は獣医師にお願いするのが安心です。
【毎日の健康チェック】
- 食欲と飲水量の変化はないか
- 糞の量・形・色は正常か(正常は丸くてしっかりしたコーヒー豆状)
- 目・鼻・耳に分泌物や腫れはないか
- 毛並みが乱れていないか、脱毛はないか
- 動きは活発で、足を引きずっていないか
早期発見が病気の重症化を防ぐ最大の鍵です。毎日の観察習慣を大切にしましょう。
イングリッシュモルモットの価格相場と購入先

イングリッシュモルモットを迎える前に、価格と購入先について知っておくことで、後悔のない選択ができます。
価格の目安と毛色・血統による変動
イングリッシュモルモットの一般的な価格帯は2,000円〜15,000円程度です。
価格に影響する主な要因は以下の通りです。
- 毛色・柄:単色のスタンダードカラーは比較的安価(2,000〜5,000円)。トリカラーや珍しい柄は高価(8,000〜15,000円)になりやすい。
- 血統:品評会入賞歴を持つ親から生まれた個体や、ブリーダー繁殖の個体は価格が上がる傾向。
- 性別:オスとメスで価格差が生じる場合があるが、大きな差はないことが多い。
- 年齢:幼齢個体(生後1〜2ヶ月)は高め、成体や高齢個体は低めの傾向。
購入後の飼育初期費用(ケージ・給水器・床材・食事用品など)として別途10,000〜30,000円程度の初期投資が必要です。
購入先の選択肢(ペットショップ・ブリーダー・里親)
イングリッシュモルモットを迎える主な方法は以下の3つです。
- ペットショップ:最も手軽に購入できる方法。近隣で見つけやすく、すぐに迎えることができる。ただし親の情報や生育歴が不明な場合も多い。
- ブリーダー:品種への知識が深く、親の健康状態や血統が明確。飼育方法についてのアドバイスも期待できる。価格はやや高めになるケースが多いが、長期的に見ると安心感が高い。
- 里親(保護・譲渡):SNSや里親マッチングサイトを通じて迎える方法。費用が抑えられるが、健康状態や性格の把握が重要。成体を迎えることが多い。
初心者には、対面で個体の様子を確認でき、アフターフォローも期待できるブリーダーからの購入が最もおすすめです。
健康な個体を選ぶためのチェックポイント
実際に個体を見て選ぶ際は、以下のポイントを必ず確認しましょう。
- 目:澄んでいてくっきりとしている。目やにや腫れがない。
- 鼻:乾いていて分泌物がない。くしゃみを繰り返していない。
- 毛並み:ツヤがあり均一に生えている。脱毛や荒れた部分がない。
- 体重:年齢相応の体重があり、骨が浮き出ていない。
- 動き:ケージ内で活発に動き、足をひきずっていない。
- 食欲:エサや水に積極的にアクセスしている。
- 肛門周り:下痢の跡や汚れがない。
複数頭の中から選ぶ際は、積極的に動き回り、好奇心旺盛な個体を選ぶと環境への適応がスムーズです。
イングリッシュモルモットを飼う前に知っておきたい注意点

モルモットは見た目の愛らしさとは裏腹に、長期にわたる責任ある飼育が必要な動物です。
迎える前に以下の注意点をしっかりと確認しておきましょう。
エキゾチックアニマル対応の動物病院を探しておく
モルモットは犬猫と異なり、全ての動物病院で診察できるわけではありません。
「エキゾチックアニマル対応」もしくは「小動物専門」の動物病院を事前に探し、かかりつけ医を決めておくことが非常に重要です。
急な体調不良のときに近くに対応病院がないと取り返しのつかない事態になることがあります。
迎える前に最低1ヶ所、できれば2ヶ所以上の対応病院を調べておき、連絡先を控えておきましょう。
健康なうちに一度受診しておくと、獣医師に個体の基準値を把握してもらえるため、異常発生時の比較に役立ちます。
5〜8年の飼育期間と生涯費用の目安
イングリッシュモルモットの平均寿命は5〜8年です。この期間を通じて責任を持って世話をする覚悟が必要です。
生涯にかかるおおよその費用目安は以下の通りです。
- 初期費用(個体・環境用品一式):15,000〜50,000円
- 月間ランニングコスト(食費・床材・消耗品):3,000〜6,000円/月
- 年間医療費(定期健診・病気治療):10,000〜50,000円/年(健康状態による大きな差あり)
- 生涯総費用(6年換算):約30〜60万円程度
病気や怪我をした場合の治療費はさらに高額になる可能性があります。ペット保険はモルモットに対応しているものが少ないため、緊急時に備えた貯蓄をしておくことをおすすめします。
多頭飼いする場合の相性と注意点
モルモットは社会性の高い動物で、同性または去勢済みのペアでの飼育が精神的な安定につながるとされています。
多頭飼いをする場合の注意点をまとめます。
- 性別の組み合わせ:オス同士は縄張り争いをする場合がある。メス同士は比較的相性が良い。オス×メスの混合飼育は繁殖管理が必要。
- 導入方法:新しい個体を迎える際はすぐに同居させず、まず別ケージで隣り合わせにして匂いに慣れさせてから同居させる(1〜2週間が目安)。
- ケージの広さ:2頭飼育には幅90cm以上のケージを確保し、それぞれが逃げ込める隠れ家スペースを複数設置する。
- 相性の見極め:同居後にどちらかが常に追い回されたり、食事が十分に取れていない場合はいじめの可能性があるため別ケージに戻す。
相性が良いペアは寄り添って眠ったり、毛繕いし合うほど仲良くなるため、多頭飼いならではの愛らしい姿も楽しみの一つです。
まとめ

イングリッシュモルモットは、短毛で手入れが簡単・穏やかな性格で懐きやすい・丈夫で管理しやすいという3つの特長から、初めてペットを飼う方に最もおすすめの品種です。
この記事で解説した内容を振り返ります。
- イングリッシュモルモットは寿命5〜8年・体重700〜1,200gの短毛スタンダード品種
- 毛色のバリエーションが豊富で、単色・バイカラー・トリカラーなど多彩な個体から選べる
- 温和で人懐っこい性格を持ち、適切なハンドリングで飼い主によく懐く
- 飼育には18〜24℃の温度管理・チモシー中心の食事・ビタミンCの補給が重要
- 迎える前にエキゾチックアニマル対応の動物病院を確認しておくことが必須
まずはお近くのペットショップやブリーダーに問い合わせ、実際に個体と触れ合いながら相性を確かめてみましょう。
正しい知識と準備を整えることで、イングリッシュモルモットとの豊かな5〜8年間の生活が待っています。ぜひ本記事を参考に、新しい家族を迎える準備を進めてみてください。


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